JR大宮駅西口に二郎インスパイアのラーメン屋「豚のトリコ」がオープンしていたので、物は試しと入店してみた。マイルドなスープとピリピリ辛いニンニクがクセになる二郎系ラーメンを楽しめたのでブログに書く。
ちなみに私はそれほどラーメンにこだわる人間でもなく、飲食店に最も求めることは「普通に美味しくて駅から近くて混んでいない」なので、味については甘口評価だと思う。でも美味しいものは等しく美味しいのだ。
大宮駅西口のラーメン事情
もともとここには新潟風の生姜醤油ラーメンのお店が入っていたが2年くらい撤退し、2024年7月に「豚のトリコ」がオープンした。近隣には「麺や 桜木」や「蕾 分家」、ちょっと歩くと「横浜らぁめん 桜花」が存在している。もうちょっと歩くとリーズナブルで嬉しい大宮の心「日高屋」もあれば、大宮そごうの近くには「らぅ麺ガラ喰楽学校」も店を構えている。ソニックシティ方面にもっと歩けば人気店「どでん」もある。
その中で例の生姜醬油ラーメンの店が撤退してしまうのは仕方ないというか、はっきり言えば一番美味しくなかった。その物件で二郎インスパイア店が勝負するわけだが、近隣他店と大きくキャラクターが異なっているし悪くない選択だと思う。
店内の様子
お店に入ると、オープン間もないためか本部?のスタッフさんが大宮店のスタッフさんにいろいろ指導をしていた。こういう時、指導する側のスタッフさんが異様にハキハキキビキビした人だと店の中がせわしなくピリピリした雰囲気になってしまって、個人的には大ハズレな気持ちになるが、今回はそういうことはなく落ち着いて過ごすことができた。暇な時間帯だしな。指導を受ける側のスタッフさん達も真面目な感じのイイ人達だったので、今後このお店がスムーズに運営されるといいなと感じた。
店内スペースはあまり広くなく、特に奥のほうの席は狭苦しい。席に差があるのはちょっと残念だ。テーブル席は無い。
注文方法・無料トッピング仕様
注文は多分に漏れず券売機を利用する。券売機はタッチパネル式ではなく、物理ボタンの券売機だ。券売機には「普通盛り」(950円)のボタンの横に「腹パン!」とポップがつけてあった。「小盛り」(900円)のボタンの横には「満足いく一杯!」みたいなポップがついていた。もちろん「大盛り」(価格失念)もある。ラーメンのボタンがドカンと大きく、トッピングやライスのボタンが小さいので迷いづらくて良い。ポップも助かる。
私は身長180cm体重93kgのわがままボディなのだが、普通盛り・全マシで腹パンというほどではなかった。小盛り・野菜少なめでライスをつけたらもっと飽きずに楽しめたと思う。チャーシューが2枚乗っているのでライスと合わせたくなった。
「豚のトリコ」の無料トッピング(ニンニク・野菜・脂)は、おおまかに言うと、「少なめ」「標準」「マシ」「マシマシ」で量を選ぶことができる。「トリプル」は無い。なお、ニンニクは「無し」「少なめ」「マシ」「マシマシ」だったと思う。
(細かいところはうろ覚え。失敬。)
食べた感想
今回注文したのは「普通盛り」(950円)の「全マシ」(ニンニク・野菜・脂がそれぞれマシ)だ。野菜(ほぼモヤシ)の量が思ったよりもインパクトがあったので、カウンターの上に置いてあるかえし(タレ)をかけようかと思ったが、初めて食べるお店なのでまずはそのまま食べてみた。
卓上にはかえし(タレ)、酢、七味、コショウ(粉)、コショウ(粗挽き)が置いてある。つまようじもティッシュペーパーも取りやすいところに置いてあって親切だ。お冷はセルフサービスで、紙コップにピッチャーから注ぐ。
スープ
スープは醤油色とも豚骨色とも、どちらとも言えない色合いで、口に入れてみるとしっかり口の中に広がる醤油の味わいがありながら、マイルドな口当たりがする仕上がりになっていた。よほど濃い味が好きでない限りは野菜にかえしをかけなくても大丈夫そうだ。
麺
麺は一般的な二郎インスパイアの太さで少しもちもちとした食感だった。うっすらとスープの味が染み込んだ感じなので、モヤシと合わせて口の中に入れると美味しい。
ニンニク
ニンニクは変なニオイが出ていなくて食べやすかった。食べに行くときにひとつ注意してほしいのは、「豚のトリコ」のニンニクは辛みが強いというところ。口の中をピリピリと刺激するタイプのニンニクなので、ピリピリさせたい人はマシ、苦手な人は少なめか無しにしたほうがよいだろう。このピリピリがまろやかなスープのアクセントになっていて美味しいので、できれば入れることをおすすめする。
野菜
野菜はモヤシがほんのちょっとだけ柔らかめに茹で上がっていて、口の中に入れるとみずみずしい印象を受けた。どんぶりの上ではかさばって見えたが口の中ですんなりスープと溶け合っていくのでとても食べやすく、腹がパンパンになる感じもしなかった。
脂
脂はマシにしては多いなと思った。脂が多ければ多いほど嬉しいという人におすすめの店だ。プリっとしてあまり型崩れしていないタイプの脂なので、これをライスと合わせるという悪魔的な楽しみ方もできるだろう。余談だがスタッフさん達が脂の下準備について細かく打合せをしていた。ジャンクなものでもこだわって提供する姿勢に日本の心を見た。
チャーシュー
チャーシューはトロトロプルプルしたタイプではなく、しっとりと柔らかい赤身部分にほどよく脂がついている。ほどほどの厚さに切られていて、むりやりジャンクな感じを演出していないところが好印象だった。先にも書いたとおりチャーシューが2枚乗っているのでライスと合わせたくなったが、カロリー的に今回は我慢。
東口のカジュアル二郎系「ジャンクガレッジ」と比べて
JR大宮駅近くのカジュアルな二郎インスパイア店といえば東口に「ジャンクガレッジ」がもう何年も前から2店舗構えている。
「豚のトリコ」と「ジャンクガレッジ」を比べると、スープは「豚のトリコ」のほうがまったりマイルドな印象を受けた。「ジャンクガレッジ」はどちらかといえば、脂の量にもよるが、優しいスッキリした口当たりのスープだ。麺は「豚のトリコ」のほうが素直な感じで口に運びやすい。チャーシューは「ジャンクガレッジ」のほうが大げさな感じでジャンク感は強い。それぞれ好みがわかれるところだろう。
ちなみに大宮の「ジャンクガレッジ」は無料トッピングでニンニクとショウガのどちらかを選べる。ニンニクがNGという人でもショウガでスープにアクセントを効かせることができる。ただニンニクの刺激は「豚のトリコ」のほうが強い。気がする。
まとめ
JR大宮駅に馴染みのない人はイメージしづらいかも知れないが、西口・東口ともにラーメン屋は多数存在している。中にはいつも人が並んでいる店もあるほどだ。そのJR大宮駅、西口に新たにオープンした「豚のトリコ」は、まろやかなスープとピリリと辛いニンニクがクセになる二郎インスパイアラーメンを提供してくれる。「カジュアルで入りやすい雰囲気の二郎系」というJR大宮駅西口に欠けていたピースをひとつ埋めてくれた。ジャンクフード好き、二郎系好きな人は気軽に立ち寄ってみてはいかがだろうか。